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う、絵に書いた餅のような段階です。

 

北海道 私も、昨年の6月、管内31校の部活動を担当しているすべての先生のアンケートをとった経緯がありますので、3人の先生方の報告を興味深く聞かせていただきました。
北海道の函館では、一部の部活動を除いて、外部指導者は入っていないのですが、外部指導者の現状について、お聞きしたいと思っていたのですが、鳥取県の宮脇先生のまとめの4番に「外部指導者について」とありますので、メリット、デメリットも含めその現況をお聞かせください。

 

宮脇先生 現在、鳥取県では30名の外部指導者が入っています。来年度はさらに増えるという話を聞いています。専門的に競技経験のない人が顧問の場合は、地域の指導者、生涯スポーツとしてやっているような人が指導者としてきてくれれば、技術的、戦術的な面でかなりのメリットがあると思います。地域で住んでいる人ですので、地域のなかで教育的な目が常に光っているということで生徒指導的なメリットも聞いています。
逆に、顧問も専門家である場合、指導についての意見が食い違うようなこと、教員の方が外部指導者に任せっきりになってしまい、大会等でも教員がコーチングできないとか、教員の指導力がなくなって、コーチの言うことしかきかないとかいうデメリットも聞いています。

 

司会者 どこの県にも、今、外部指導者というのがおかれていると思います。私の学校でも、運動部に指導者がないということで、週何回か県の教育委員会から外部指導者がきております。他にもそういうふうな学校があると思いますので、他にご意見があればお聞かせください。

 

宮脇先生 第2、第4土曜日の活動について、北海道ではかなり指導がゆるいということで、6割程度やっておられたようですが、鳥取県では、文部省の言われたことがわれわれに届くまでに2倍ぐらいに大きくなっていますので、完全に部活動禁止という方向できています。
それで、今思うに、部活動の指導者が減っている、とくに20代ぐらいの若い教師が部活離れの傾向にあるという話をよく聞くのです。教育委員会も校長先生方も部活動は大事だが、部活動で授業時数が減っていくのは困る、どちらかというと、もう部活動は終わるものといった言い方をされているような印象をうけるのです。第2土曜日も自由に活動できるという県はあるでしょうか。挙手でもしていただきたいです。そしてどういう風な体制になっているのか教えてください

 

東京都 東京の板橋区ですが、東京は第2、第4土曜日の都大会の開催は、平成9年から全面実施という方向になります。その間、1つ誤解されている面があると思うのですが、文部省はやってはいけないといっているのではなく、子どもが活動を選択する、つまり、第2土曜日は家庭へかえるも、地域で活動するも、さまざまな活動があるなかで、生徒が選択するのであって、押しつけるものではない。部活動もその1つの選択である。したがって、子どもが自由に選択すればよいのであって、部活動が容易にやれるものだという形では、やはりまずいということです。ただ、文部省は、家庭での充実した時間の徹底という意味で、できるだけやらないようにと指導しているだけです。
協議を運営する立場からいえば、第2、第4土曜日を活用した方が、生徒を早く家庭に帰せることにつながると期待しているわけです。そこで、以前は第2、第4土曜日は午後からの開催であったのですが、そうなると午前中はどうしても

 

 

 

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